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明るみの花【文豪ストレイドッグス】

第5章 【SS】武装探偵社入社試験


とある町外れにある
いまは人の住んでいない西洋風の建物。
ここがその取引現場のようだ。

「萩原。お前、異能者か?」

国木田君が尋ねる。

「異能者ですよ。でも、ただの人間相手なら
別に異能力使わなくても戦える。
まぁ、人数にもよるけど」

国木田君は何も言わずに館の扉を開けた。

中には短機関銃を構えた組織の人間が十名程いた。
別に奇襲したつもりはないけど
奇襲のようになってしまった。
十名は驚いて次の動作が遅れた。

私はそれを見落とさなかった。

国木田君の横から素早く一人目に近付き、
真下から相手の顎にキツイ一撃を食らわせた。
一瞬だった。

「まずは一人」

余りの速さに敵も国木田君ですらも固まっている。

「国木田君!」

ハッと我に返った国木田君は手帳を取り出し
素早く何かを書いて破った。

「『独歩吟客』ーー閃光榴弾!」

国木田君の手に持っている紙が閃光榴弾に変わる。
それを敵集団の目の前に投げた。

私は素早く後方へ移動した。

凄まじい光と爆音で敵が怯む。
その隙に残りの九名全員を戦闘不能にした。

「何事だ!」

洋館の二階から男の声がする。
そりゃ、爆音響かせたら誰でも気がつく。

「どーも。探偵社の者です」

と、私が挨拶すると
二階にいた偉そうな男は奥の方へと走って逃げて行った。

「逃すか」

異能力ー氷島

階段には行かず、目の前に五十糎四方の氷を作り
それを踏み台に上がって行く。

「おい!萩原!」

国木田君の制止を振り切り
逃げた男を追って行った。
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