第5章 【SS】武装探偵社入社試験
社長室をでて事務所へ向かう。
だが、国木田君の姿はない。
社長室に残っているようだ。
私は治ちゃんに連れられて事務所に入った。
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社長室に残っていた国木田君は
私達が部屋から出るのを確認し
社長に声をかけた。
「彼女も太宰と同じですか?」
「その通りだ。筆記は満点では無かったが
実地の成績は満点の太宰以上だ。
特に、体術に関してはかなりの腕を持っている」
国木田君は目を見開いた。
社長自身、かなりの体術使いである。
その社長が認めたのが彼女なのだ。
「国木田。今回もお前に『入社試験』を頼みたい」
国木田君は一度目を閉じ、ゆっくりと開けて
「わかりました」と答えた。