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明るみの花【文豪ストレイドッグス】

第3章 黒の時代(本章)


治ちゃんと私は
ポートマフィアの本部に戻っていた。
治ちゃんは織田作の救援許可を得ようと
首領の元へ向かった。
私は許可がでるまでロビーで待機だそうだ。
一人になり、不安になった。
私は直ぐに携帯を取り出し、ある人物に電話をかけた。

電話の相手は直ぐに私の所へ来てくれた。

「どうしたの?葉琉」

来てくれたのは葉月だった。
姉の顔をみて安心してのか
緊張の糸が切れたのか
泣きついてしまった。

「葉月!どうしよう。
……うっ…織田作の所の子どもたちが…ミミックに殺されたの…!
…ひっく……織田作…行っちゃったぁ!」

心の重りを吐き出した。
葉月は優しく受け止めてくれた。

「太宰さんは?」

「治ちゃんは首領の所に行ってる。
……織田作を助けるため…
許可が下りるまで此処で待機してろって」

葉月は私の頭を撫でた。
だが、顔はどこか怒っているような感じだった。

「大丈夫…大丈夫だよ。
私も首領の所に行ってくる」

葉月は何かを考えていた。
私にもそれはわかった。
葉月は私を
近くにいた治ちゃんの部下に預けて
急いでエレベーターへ向かって行った。






暫くして、治ちゃんが戻って来た。
治ちゃんは私を見つけるなり
少し辛そうな表情を浮かべ近付いてきた。

「…治ちゃん?」

治ちゃんはいきなり
私の手を取り走り出した。
部下たちが慌てて付いて行こうとしたが
治ちゃんに来るなと止められ立ち止まった。
私達はそのまま本部を出た。
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