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明るみの花【文豪ストレイドッグス】

第11章 三組織異能力戦争


ーー旧晩香堂

探偵社に残っていた異能者組プラス乱歩は社長の指示通り拠点を移した。

「皆聞け」

社長の言葉に顔を向けた。

「嘗て、三日か二日前には戦争を免れる途は在った。しかし、その途も今や閉ざされた。社の鏖殺を謀るマフィア、社の簒奪を目論む組合。この両雄より探偵社を守らねばならぬ。太宰、説明を」

「はぁい」と飄々と返事をする太宰はそのまま説明を続けた。

「組合は資金力に、マフィアは兵の頭数に優れてます。正面から搗ち合えば探偵社と雖も脳天が弾け飛びます。そこで、我々は人員を守勢と攻勢に分割し奇襲戦法で姑息に抗います。守勢の要は何と云っても、此処で与謝野先生を守る事。先生の治癒能力があれば死なない限り全快出来ますからね」

守勢ー福沢、乱歩、与謝野、賢治、葉琉

攻勢『甲』ー国木田、谷崎

攻勢『乙』ー太宰、敦

「この戦の肝要はこの拠点を隠匿する事です。賢治君と葉琉がいるとはいえ、敵の異能者総出で此処に雪崩れ込まれると守勢が保ちませんから」

太宰の説明が終了すると、再び社長が話しを始めた。

「三組織の内、生き残るのは一組織のみだ。闘う他に活路は無い。三組織異能力戦争だ!」
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