第3章 訓練兵初日・朝
カンカンカンカン!
私の言葉は甲高い金属音によって遮られてしまった。
「まずい、朝食を逃しちまう。行くぞベルトルト。」
「う、うん。
大丈夫かい?ほんとにごめんね…」
そう言い残して2人は食堂へ向かって行ってしまった。
「痛い所はない!?」
クリスタが冷や汗をかき、心配した様子で声を掛けてくれる。
『うん、ありがとう…全然大丈夫だよっ、と。』
立ち上がり打った箇所を触る。痛みはだいぶ引いたしもう平気そうだ。けれど…ベルトルトさんに謝ることが出来なかった…
食堂につき、クリスタと共に食事を受け取る。
…当然お肉はなかった。
「2人とも遅かったですねー、こっちで先に食べてますよー!」
サシャが奥の方のテーブルから手を振っている。
「サシャ、もう食べ初めてー…ふふ、私達も向こうに行って一緒に食べよう!」
『うん!
サシャァァア先に食べているとは一体どういう了見かねー!?』
そうして私達は奥のテーブルへ向かい歩き出した。
そこには他の104期生のメンバーも多く居た。わぁ、エレンとミカサ、アルミンも居る…!は、話してみたいな…
ベルトルトさんは…ライナーと違う所で食べてるのかぁ…
「おっ、芋女コンビじゃねーか!入団式のあれはマジでビビったぞー、馬鹿かよお前ら!」
「コニー!あなたに言われたくはありません!」
『私はもらったから食べてただけだし!元凶はサシャなんだからねー!』
「ひ、酷い裏切りですよユズ…!」
「どっちにしろ食う時点でおかしいんじゃねーか…」
そんなこんなでわいわいと話しながら食事は進んでいった。