第14章 月見草 ~人の心~
痛々しい姿にの表情が歪んだ。
叫ぶと相手はチラッときつい目付きでこちらを見て口をひらく。
「貴女はどちら側?」
その言葉を聞くと同時に上から銃声が聞こえゴクッと息をのんだ。
「その話は後!」
キュラソーに肩を貸して水族館の方へ向かう。
光のある方へとは急いだ。
幸いキュラソーも怪我が重症だったが歩けるようで
安心するも止まらない銃声に歩みを早めた。
「車軸を……。まさか爆弾を狙ってるんじゃ…!」
そう思うものの今はキュラソーの手当のために道を急ぐことに専念し歩みをもう少し早めた。
水族館から左側の木影へときてキュラソーを木にもたれかからせて傷を見始め口を開く。
「私は…哀ちゃ…。シェリーの味方よ。」
キュラソーを見ずに傷口の状態をまじまじと見て顔を顰めた。
今の私にはなにも出来ない。そう悟った。
キュラソーもわかっていてふっと笑う。