第14章 月見草 ~人の心~
カウントダウンが1分を切った直後ベルモットのスマホに着信が入る
本人も予想していない知らない番号からの着信に眉をひそめカーディナルをチラッと見て応答した。
「誰?」
「久しぶりね。ベルモット」
淡々と話すキュラソーに対しやはりと笑みを浮かべて普段の口調に戻った。
「やはり記憶は戻っているようね。」
カーディナルはキュラソーとベルモットの会話に耳をすます。
記憶が戻っている。
そう聞いて安室と赤井を気にかけるが今は考えないように、と首を少し振った。
ベルモットはキュラソーの方を見ていて気づいてはいない。
話しているうちにカウントダウンは10秒に達していた。
「そろそろ時間よ。シンデレラ…
その場で南瓜の馬車を待ってなさい」
そう言ってベルモットは電話をきった。
「5秒前…4…3…2…1…」