第14章 月見草 ~人の心~
レストランで窓際の席に座るベルモットを発見しそっと席につく
「キュラソーは?」
双眼鏡を覗いたまま指を指した方を見て
ゴンドラがもうすぐ真上に行くのを確認する
持ってきていた自分自身の双眼鏡で覗き込み
カーディナルはハッとするも無表情を保った。
風見さん…。
そう思うものの今は関係ないと無視しベルモットの方へ視線を戻すとパソコンを操作し耳に手を当てていた。
「ジン、最終確認よ。3分後に始めるわ」
ジンの確認が取れベルモットはクスッと微笑んだ。
カーディナルはそっとスマホをみて時間を確認し
双眼鏡でキュラソーを見ると風見を足で首をしめて
気絶に追い込んだところを目撃してしまう
「あっ…」
声を出すと同時に見ていたベルモットも
「流石ね…」と呟き笑った。
「キュラソーが収納エリアに入ったわ。そろそろ始めていいんじゃない?」
ジンに伝えるとパソコンのカウントダウンが始まる。
ベルモットの怪しい笑みがカーディナルの不安を煽った。