第13章 月見草 ~思い~
「ベルモットと私で聞いたわ。警察にもいろいろ伝わってると思うよ」
カーディナルはジンを見て呟く。
話を聞いて透かさずキールの叫ぶ声が倉庫にこだまする
その声を聞きながらジンが動いた。
「確かにな…だが。」
コートに手を入れ立ち上がり銃口を2人に向けた。
「ジン!?」
「アニキ?!」
ベルモットとウォッカの戸惑い驚く声が響く
「疑わしきは罰する。それが俺のやり方だ」
その場にいたジン以外誰もが息を呑んだ。
「さぁ…。裏切り者の裁きの時間だ!」
カーディナルはキールを見てハッとし心の中で「ダメ!!」と叫ぶ。
相手には届かない。
煙草を投げ捨て踏みにじるとニヤッとジンは笑う。
その途端に銃声が鳴り響いた。
血の滴る音と共に広がったヘアピンが落ち
膝まづくようにキールが崩れた。