第13章 月見草 ~思い~
「連れてきたよ。ジン」
キールに銃口を向けながら倉庫にいた2人に声をかけた。
「カーディナル、キールをそこに繋げ」
チラッとジンを見てカーディナルは指示に従いそのまま近くに座った。
バーボンはまだ…ね。
赤井の声が脳内に響く。
目を閉じ神経を集中させる。
動揺しては行けない。
なにも出来ないけれど相手に見せてはいけない。
そう思っていると外で車の止める音が聞こえ
「きた…」と心の中で呟く。
「全くいきなりすぎますよ」
銃を突きつけられながらバーボンは両手をあげて倉庫に入ってきた。
ベルモットはキールと同じ所にバーボンを手錠で拘束しジンを見る
そっと目を開けると一瞬だがバーボンと目が合い、ほんの少しだけ目つきがきつくなったような気がした。
「ジン…。我々にノックの疑いがかかっているようですね。」
真っ先に口を開いたのはバーボンで。
チラッと視線をバーボンに向けてジンは照明をつけそのまま座った。