第6章 ラベンダー
コナンから目を逸らし哀を見た。
「明美さんのかわりに貴女を守りたい」
「お姉ちゃんを知っているの?」
下を向いていた唐突にあげ哀は尋ねた。
「知っているよ。友達だったから」
年の差があったけれど私に少しの安堵をくれた人だから
とは悲しそうに笑った。
ライだって会ったことも話したことも…
頭の中で過ぎった言葉を飲み込む。
「コナン君もなにか訳ありみたいね。なにかあれば教えて」
はこれだけで信用されたとは思っていない。
「わかった。」
「灰原!?」
哀はをしっかりと見つめて頷いた。
「ありがとう…えっと。」
「灰原哀よ。今は」
素っ気なさそうに名前を告げられ苦笑しながら「ありがとう哀ちゃん」といった
ガチャ、玄関のドアが開く音と共に子供たちの声が聞こえコナンは考えるのをやめる。
「あ。誰かがきてるよー?」
「ほんとですね。誰でしょう?」
歩美と光彦の声が段々近づいてきてみなのいる場所へ向かう。
コナンも哀も先程の表情をすっかりしまい込んでいた。
「おはようございます!」
と3人が入ってきて見慣れぬ人に注目して声をあげ駆け寄った。
「お姉さん誰ー?」
歩美が疑問をぶつけてきのをすんなりと受け入れて
「 です。安室さんと知り合いでコナン君に今日誘われたの。よろしくね?」
軽く自己紹介を済ませ元太の遊ぼう!という誘いを心よく受け3人と近くの公園へと出かけた。
博士の自宅に残ったコナンと哀が話し合う。
「あれでよかったのか?」
「前にお姉ちゃんに聞いた事のある名前だったの。薬を作るための提供者って。私は研究のことしか頭になかったから」
「そうか…」
会話する二人を見ながら阿笠博士はなにも言わずただ黙っていた。