第5章 コルチカム
いち早く気づいた安室がワイヤレスイヤホンの電源をつけ
風見に状態を完結にメールし電話をかけた。
「!こちらへ」
緊迫した状態で近くに来るように呼ぶ。
もすぐに安室の横にきてスーツの裾を掴んだ。
まわりは状態を把握出来ていない者、怖くて悲鳴をあげる者多数いた。
「風見。厨房に1人、出入り口に2人…中央に1人いる。」
犯人にわからないようにコソッと内側から状態を伝えた。
多数の客がいると安室自身もさすがに手が出せない。
「安室さん…なにかすることあったら教えて」
犯人の方に視線をおくり見向きもせずにが断言した
ちらっと横を見るが恐怖もないそんな表情をしている
怖さはない
そんなことはないはずなのに震えも怯えも出さない
そんなを見ながら守ると握る手に力が入った。
一息をつき考える。
警察が入ってこれるようにしなければ状態は悪化するばかりだ
ふとを見て考えが過ぎった
大丈夫。彼女なら…そう素直に思った。
「…お願いがあります…。」
耳元でこそこそっとなにかをつぶやき
は「わかった」と大きく頷いた。
客達や厨房にいや料理人、ウエイターは1箇所に集められ安室は出来るだけ犯人の視界に入らないところへ移動しもなにも言わずに隠れられるよう安室の前へと立った。
騒ぎを受けた警察のパトカーの音が響く。
安室のイヤホンから風見が「配置に着きました。」
と聞こえると小声でなにかを指示し
「そのまま待機」と伝えた。
「安室さん薬ビタミン剤でも大丈夫…?」
中央にいる犯人たちをチラッと見て話しているのがバレないよう口元を隠し小声で話す
「それで大丈夫です。出来るだけ薬自体を見せないように。」
周りを見ながら冷たい声で言い放ち「貴女は絶対に僕が守ります」
ゴクッと真剣な安室の声に唾を飲み込んだ
「今からは透と呼んでください」
安室を見上げ恥ずかしくも頷いき手を握り返した。