第4章 スイートピー
「たのしーい!こんな所に来るの久しぶりすぎて」
両手を高く上げて思いっきり笑顔で青空を見上げた。
ジェットコースター
メリーゴーランド
数々のアトラクションを楽しみ休憩のためにベンチに座った
「疲れてませんか。?」
安室も一緒に腰掛け笑いながら隣を見る。
「大丈夫ですよ!私飲み物買ってきますねー。なにがいいですか?」
バッと立ち上がり安室の方を振り返った。
「ではアイスコーヒーを。」
了解!と手を敬礼のポーズをとり走り出した
安室は見えなくなったのを見計らいBluetoothで通信する。
「くすっ…。かわいい彼女ね。バーボン」
気配なくスっとベルモットがベンチの後ろにもたれかかった。
二人とも目を合わせない。
先程の明るさはなく冷やかな笑みを浮かべ
「そんな人じゃありませんよ。何ですか?いきなり」
低く冷たい声。
「~~~~~~~~~」
ベルモットが伝言を伝えた。
「わかりました。」
前を見据えて呟くと同時にベルモットは人混みに消えていった。
チラッと消えた方向を見て舌打ちする。
この為を利用しきたのに2人の時間を大切にしようと心が叫ぶ。
「どうして…こんなにも……」
顔を顰め苛立ちを隠すように両手で覆った。
冷静になれ。
でないと彼女さえも巻き込むことになる。
出来るだろう。俺なら…。
そっと表情を奥に隠し空を見上げる。
先程の苛立ちはもう消した。