第4章 スイートピー
「安室さんお疲れ様でした。あっ」
厨房から出てきたスタッフが声をかける
「梓さんお疲れ様でした。大丈夫ですよ。知人なので」
クスクスとスタッフを見て笑う。
「あ、そうなんですか。よかったぁ…じゃなくて!!すみません」
ぺこぺこ頭を下げる梓に対して手をぶんぶんと振る。
「いえいえ。私の方こそご馳走様でした。すごく美味しかったですー」
座りながらぺこりと一礼する。
洗い物を全て済ませエプロンをそっと戻す。
「梓さんでは後はよろしくお願いします。」
のランチ代を払い店を後にした。
「あ、安室さん!仕事は??」
なにも聞いておらず荷物を持ちそのまま追いかけた
「なぜ僕が貴女を呼んだと思ってるんですか。」
駐車場まで来て車のドアを開け
「どうぞ?」
誘導する。
「え。うん…」
が乗り込んでドアを閉め運転席に乗り込んだ。
「…デートしましょうか」
「え………?」
不意打ちの発言に顔を赤らめ俯いた。
何事もなかったかのようにエンジンをかけて駐車場を出ていった。
「え…ここって…。」
トロピカルランド
「あの時に行けなかった。場所」
安室は見上げてに聞こえないように言葉を発した。
「え?」
は振り返り聞き取れなかった言葉を聞いた。
「何でもありません。さあ行きましょう」
肩を叩き歩き出す。
それにもついて歩き出し園内に消えていった。