第14章 月見草 ~人の心~
見上げているとキュラソーにそっと触れられて
は下を向いた。
「カーディナル…。子供達のことを頼んだわよ。
…………私の…かわりに。」
強い笑みを浮かべるキュラソーを羨ましく思いながらは息を飲んで涙目で笑った。
「キュラソー…元太君を助けてくれてありがとう。」
2人は立ち上がりヘリを見上げた。
ライが撃ったのかヘリからは煙が出て蛇行しながらも攻撃を再開していた。
「ダメ!落ちる!!」
舞い上がった煙の中から落下したホイールがゆっくりと水族館の方へ進むのが見える。
「子供達が危ない…。カーディナル!あの子達を頼んだわよ」
傷だらけの中キュラソーは立ち上がり工事現場の方へとかけていった。
「キュラソー!一体何を!」
が叫ぶがキュラソーには届かない。
何も出来ない悔しさに唇を噛んでホイールを見上げた。
速度は下がったもののホイールは進み水族館をどんどん突き破っていく。
スタジアムに到達しようとした時サッカーボールがどんどん膨らみ止めるのを見て
「お願い!」とは叫ぶ。