第8章 ……さよ、なら…?
コン、コン、
『にゃ?』
突然、紅覇の部屋にノックが響いた。
紅覇を見つめていたルナは、顔をあげて扉を見つめた。
「紅覇様、ルナ様、お目覚めになりましたか?」
『起きたよ、私も紅覇も』
「失礼します」
魔導師さんが3人、部屋に入ってきた。
それでも紅覇は、態勢を変えようとしない。
全身が熱くなり、震えだしていた。
『紅覇ぁ』
「どうかなさったのですか?」
『それが…』
不安になってきたルナは、わずかに目に涙を浮かべて、魔導師たちを見上げる。
すると、純々が…
「失礼します、紅覇様」
ソッ…と、額に手を置いた。