第8章 ……さよ、なら…?
それから、数週間経って…
私の首にあった痣は、かなり薄くなっていた。
気をつけて見ないと、分からないくらいに。
紅覇も、喜んでいた。
消えて良かったね、と。
「ん~ぅ……」
『紅覇…顔、赤いよ?』
ある朝。
起きて見ると、紅覇が唸っていた。
顔も赤くて…苦しそう。
どうしたんだろう?
『大丈夫?』
「…ん…なんか──…ダルいぃ」
『え?』
眉間にシワを寄せて、おでこに腕を乗せる紅覇。
心配になった私は、起き上がって、横たわる紅覇の隣に座った。
『誰か呼んでこよっか?』
「…ううん~…ここに居て~ルナ~…」
『にゃ…わかった』
明らかに弱っている紅覇。
腰に抱きつき、ルナのお腹に顔を埋めた。
ルナは、そんな紅覇の頭を撫でる。
……あれ?
熱い…
『…紅覇、なんか熱いよ?』
「……ん~…」
そうとう具合が悪いのか、応答が遅い。