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【マギ】僕の猫、撫でてみる?

第6章 仲直り!


 
 



『ジュ…ダルッ』

「こんな朝早くに何してんだよ?紅覇は一緒じゃねぇのか」


会おうとしていた人物に会うことができたのに、顔を見た瞬間に警戒してしまった。

まだ眠いのか、欠伸をしながら近寄ってくる。




「…何か用か?」

『っえ、あ…うん…』
「んだよ?」


だんだん声を小さくしていく私を急かすジュダル。

早く言わないと、今度こそ殺されてしまいそう…


『ぁ…あのねっ?』

ドアノブから手を離して、ジュダルに向き直る。










『…昨日のこと…なん、だけど…』

「…あぁ…」


まるで、忘れていたかのような顔をするジュダル。
でも私は、構わず続ける。



『…私、ね?思うの』
「?」

『たぶん…紅覇、まだ怒ってるって…。ジュダルの顔、見たら…また、喧嘩しちゃうって、思ってて…』

「……」


紅覇の名前が出た瞬間、ジュダルの表情がくもった。




『だからっ、その……』

「…」


『仲直り、してほしいのっ』
「…は?」
『ずっとこのままだったら、紅覇とジュダル…本当におともだちじゃなくなっちゃう、から…』
「別に、おまえには関係ねぇだろ」

『違うっ!関係あるよっ!!』


視界が歪んできた。

ああ…私って、泣き虫なんだなぁ…




『私っ、紅覇もジュダルも好きなのっ!紅玉や、紅炎も紅明も!!白龍も白瑛も、みんな好きだからっ、』

拳を握って、泣きながら、訴えるように叫ぶ。


『だからっ……~っ』

「─…!?」
『喧嘩…しないでほし、の…っ』


溜まった唾を飲み込んで、続ける。


『大好き、だ、からっ……』

「…」
『仲な、おり…して、ほしいのっ…』



私が叫んだからかな…

ジュダルは目を見開いて驚いてる。



心の内にあった想いを、ぜんぶ打ち明けた。
言い切った。


『ひ…っく』

止まらない涙を止めようと、目に手を当てるけど…
止まってくれない。

何度もこすって、こすって…

目が痛くなってきた。



『お願っ……ジュダ、ルっ…』

「…」

『仲直りしてっ…?』



グチャグチャになった顔をジュダルに向けて──…

ジュダルの両手を握った。



 
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