第4章 僕の…猫がっ…
──次の日。
ルナと浜辺を走っていた夢から覚め、
閉じた瞼の隙間から、明るい光が差し込む。
もう朝かぁ…。
瞼を開かずとも、朝が来たことがわかった。
僕の胸あたりから感じる温もりで、ルナの存在がそこにあると実感する。
僕は、無意識に頬が緩んだ。
まだ寝息をたてているルナを撫でようと、手を動かす。
「……ん?」
指先に、微かに触れた、柔らかい毛。
でも、ルナの──猫の毛じゃない。
猫よりも長くて…
ふわふわなんじゃなくて、さらさらで…
…なに、これ?
フシギに思いながら、ゆっくりと瞼を開く。
すると、確かに布団からは、白い毛が見えていた。
でも、猫のじゃない。
「…っ」
ゴクリと唾を飲み、意を決して───
布団をめくった。