第3章 僕と一緒に
「おいでールナ、首輪つけてあげるよぉ」
宮廷に戻り、すぐさま寝室に向かう。
ルナは眠たいのか、大きく口を開けてあくびをした。
「早くー。」
『にゃ?』
近くまで寄ってきたルナを抱き上げ、ソファーに向かう。
紅覇の膝の上に座るルナは、黙って紅覇の顔を見つめる。
「…そんなに見つめないでよね。照れるじゃん…」
首輪をいじる紅覇の手に、ルナは顔をこすり始めた。
また喉鳴らしてる…
猫は、喉を鳴らすのが好きらしい。
パチンッと音がなり、ルナの首に首輪が付けられる。
「よしよし、いい子だねぇ」
暴れもしないで首輪を付けられた。
だから紅覇は、ルナを褒める。
「っはは!似合ってるよぉ、ルナ」
『にゃあ~』
「すっごく綺麗だよぉ?そこら中に転がってる猫とは、大違いだ。」
真っ白な毛に、よく映える鮮やかな色の首輪。
まさか、ルナがこの色を選んでくれるなんて…思ってもみなかった。