第11章 ありがとう…。
──それから、1ヶ月後。
今日も、また
「…ねぇ~、ルナ?」
『……ん…なぁに、紅覇…?』
眠っているルナを起こす。
「また寝てたのぉ?」
『うーん……なんか最近、眠くて…』
今はまだ、昼の11時。
8時、と遅くに起きたのに、また眠っていた。
「ふーん…」
最近、ルナの様子がおかしい。
朝も、昼も、夜も…寝てばかりいる。
夜、どんなに早く寝ても…
朝、どんなに遅く起きても…
いつでもどこでも、寝てしまう。
「よくそんなに寝れるよねぇ?
前は、そうじゃなかったのにぃ…」
『うん…何でだろうね…』
起きても、まだ眠い顔してるし…。
それに…
眠っているときの呼吸が、異様に静かで…リズムがかなり遅い。
「……」
『ふぁ~…』
『……』
「…ルナ?」
昼食を食べるため、みんなでダイニングに集まった。
それぞれ昼食を食べ終え、紅覇も終えようとしていたとき。
ルナがまた、寝ている。
ご飯も、一皿も空になっていない。
「──…」
さっき起きたばかりなのに…何で?
「ルナちゃんたら、また眠っているのぉ?」
『……ん…んぇ…?』
紅玉が言うと、ルナは目を覚ました。
「最近、よく寝ていますよね」
「体調でも悪いのか」
紅明と、紅炎も気にする。
『ううん、何ともないよぉ。…ただ、眠いだけ…』
不自然だと思っても、ルナがこんな状態では…誰も何も言えない。