第11章 ありがとう…。
「ルナ~っ」
『にゃあっ!??』
ルナが帰って来てからは、僕は片時もルナから離れずにいた。
ルナも、嫌がるわけじゃないし…。
僕は、公共の場でも関係なく、ルナに抱きついたりキスしたり……自由に過ごしてる。
たまに猫に戻るけど、その時は必ず、ルナは僕の頭の上に乗っている。
小さくて、元気で…可愛いルナ…。
シンドリアに居たとき、お風呂に入る時以外は首輪を外さないでいたって。
毎日毎日、僕のことばかり考えていたって。
会いたくて会いたくて、毎晩1人で泣いていたって…。
全部、話してくれた。
もちろん、僕のことも話したよぉ?
ルナと同じ気持ちだったよ、って。
「明日は何するぅ?」
『う~ん…あ、じゃあ、庭園で花束つくりたいっ!!』
「花束ぁ?」
『うんっ!それから、花の輪を作って……紅覇にあげるのっ』
にっこり笑って、僕の両手を握るルナ。
「…はは、ありがとぉルナ」
さすがに照れた僕も、ルナの頭を優しく撫でて…
『にゃっ!?』
ふわりと抱きしめてあげた。
『びっくりしたぁ』
「っはは!可愛いねぇルナ」
『っ…は、恥ずかしい』
「大好き~っ!」
『にゃ~っはは!』
抱き合って、ごろんと転がった。
「ルナっ」
『へへっ、なぁにー紅覇っ』
はあー、幸せ…。
こんな時間が、ずっと続けばいいのにぃ…。