第10章 帰国
「ルナっ、ルナっ…!!」
どれだけ、この日を待っただろうか。
こんなに体が軽くて…
今にも飛び跳ねそうな、早く動く足は久しぶりだ。
ルナが、煌帝国にいる。
そう考えただけで…
涙が止まらない。
「ルナっ!!!」
門が見えてきて、思い切り叫んだ紅覇。
すると…紅玉のすぐ近くで、白髪の少女が……振り向いた。
『こう、はっ…』
少女の目が、輝いて見えた。
「はあっ、はあっ、」
何故か、紅覇の足が止まる。
ルナと紅覇の距離は、約20メートル。
「ルナ…っ」
『紅覇っ』
両者、共に走り出した。
そして────……