第10章 帰国
『宮廷だっ!!わぁ~はははっ♡』
宮廷の門のところまで辿り着き、ルナは飛び跳ねた。
「けっこう遠いんですね、港から…」
『うんっ。私、2時間くらいかかったよー』
「大変だったでしょうね」
と、ジャーファルさんと話をしていると…
「誰だ、お前たちはっ!!」
『にゃっ!?』
何人もの門番が、槍を向けて怒鳴った。
びっくりして、ルナはジャーファルの後ろに隠れた。
恐る恐る、その門番たちを見てみる。
『…~』
「ここに何を…ああっ!!」
『ひっ…!』
「「「ルナ様ぁああっ!!?」」」
一人の門番が、ルナを指さして目を見開く。
大声で名前を呼び…その人たちは目に涙を浮かべた。
「よ、よ…良かった!ルナ様が帰ってきたぁっ!!(泣)」
『ふぇ』
「は、早くっ、紅覇様に連絡をっ!!!(泣)」
「よくぞご無事でえええっ!!!(泣)」
『…た、ただいま…』
highなテンションに付いていけず、ルナは目を点にした。
でも落ち着くと、門番たちと同様にルナの目にも涙が浮かんでくる。
『ただい、まぁっ…』
立っていられなくて、しゃがみ込んで泣きじゃくった。
と、その時。
「何の騒ぎよぉっ!?」