第3章 僕と一緒に
「わっ!?」
寝室に着くと、女官に『お風呂場に行きましょう!』と言われ、女官と風呂場に行き、ルナを洗う。
その途中で、ルナが体をブルブルと振り…水しぶきが、僕の上半身におもいきり降りかかる。
「っやめろよルナ!」
『ぅにゃー』
風呂場に来てから、初めて聞いた鳴き声。
やっぱり、猫だった。
にゃーって鳴く、猫だった。
「紅覇様、ルナ様は雌でございます」
「え、雌ぅ?」
「はい。女の子です。」
どうやらルナは、メス猫だったらしい。
「まあ、そんなことはどうでもいいよー」
メスだろうがオスだろうが、ルナはルナ。
僕の可愛いペット。
「綺麗になりましたわ!」
「あ、ほんとだー。ルナ、真っ白だねぇ?」
頭も体も…全身を洗い終わったルナは、とてつもなく綺麗だった。
まだ水に濡れているものの、その毛は純白で…
目がチカチカするほどだった。
「目も青いからねぇ?綺麗だよ~ルナ」
『にゃーっ』
そう言った瞬間、濡れたままのルナが僕の胸元に飛びついてきた。
「うわっ!?」
紅覇は尻餅をつき、痛さに顔を歪める。
「う~っ…ちょっとールナ?着替えなきゃいけなくなっちゃったじゃーん」
そう言って抱き上げても、ルナは喉を鳴らすだけ。
「ほんとに…可愛いねぇ」