第7章 秘密の花園/前編
「で、この方が俺の上司の上杉謙信様… なんだけど……」
「謙信様 初めまして!莉菜と申します」
「…………フン」
ああ、やっぱり。
謙信様は案の定 莉菜さんを一瞥した後 軽くスルー。
鼻で笑ってプイと横を向いてしまった。
莉菜さん、驚いたかな。
「ふふ、佐助くんのお仲間の皆さんってオーラが凄いよね。特に謙信様!」
…全然大丈夫みたいだ。
これだけのメンバーを前にして全く動じないなんてさすが莉菜さん、肝が座ってる。
「女、席が空いたならさっさと案内しろ。待ちくたびれたぞ」
「あ、すみません!お待たせしました、中へどうぞー お客様4名様でーす!」
莉菜さんに案内され、窓際のテーブル席についた。