第6章 星降る夜に愛を誓う/後編
一瞬考えた後、すぐに決心して口を開く。
「莉菜さん、ありがとう。肩揉みも捨てがたいけどリクエストしたいものがある」
「リクエスト?」
「もしそれが貰えるなら、出来ればそれでお願いしたいんだけどいいかな」
「いいよ、私に出来ることなら何でも言って!」
純粋な目を真っ直ぐに向けられて良心が痛むけど、もう後には引けない。
俺は息を大きく吸い込み、
自分の頬を人差し指で突っつきながら…ーーー
「キス… してくれない?………ここに」
…そう 言い切った。
「!?」
莉菜さんは目をパチクリさせて停止して、そのまま動かない。
「………」
「………」
何とも言えない静寂が訪れる。
「………」
「………」