第6章 星降る夜に愛を誓う/後編
『正直に話すまで、お前を永遠に俺の腕の中に閉じ込めておいてやろう…』
『なっ、おまっ… いきなり可愛いこと言うんじゃねーバカ』
『貴様、俺に隠し事とはいい度胸だ。まあ良い、あとで褥の上で聞き出すまでだ』
…なんかは どうだろう。
あとは、
『随分可愛らしいことを言う口だ。そんな口は いっそこうして塞いでしまおうか、姫?』
『尋問して秘密を吐かせるのは俺の得意分野なんだが… いいんだな?』
『内緒、ですか。気になってしまって、今夜は眠れそうにありません』
『困った女子(おなご)だ。鬼である私の心をこれほどまでに乱すとは』
などなど。
返事の仕方はいくらでもあるのに、
俺はただ あまりの可愛さに見惚れて固まってしまっただけだった。
我ながらつまらない男だ………
ーーー
「あれ?そろそろ終わりかな?もう星が流れなくなった気がする」
「え、」
知らない間に小一時間ほど経っていたらしい。
莉菜さんから言われて、やっと気が付いた。
「できるだけ数えてみたけど、100個弱は流れてたかなぁ」
「数えてたのか… すごいな」
「きっといっぱい数え損ねてるよ。でも流星群を見たのなんて初めてだったから感動!」
「俺も。すごく感動した」
……ーー君に。