• テキストサイズ

イケメン戦国【秘密の花園】

第6章 星降る夜に愛を誓う/後編




「ね、佐助くん…」


すっかり星に魅入っている莉菜さんが、流星から目を離さぬまま話しかけて来た。


「流れ星を見たら願い事が叶うって言うでしょ?」

「…ああ」

「今日はこんなにいっぱい流れ星を見られたから、私達たくさん願い事 叶うかもね?」

「確かにそうだな」


相変わらずサラリと可愛いことを言うよな、莉菜さんは。


「でも私は… 願い事はひとつ叶えばいいかな」

「ひとつでいいの?」

「うん」

「ちなみに どんな願い事か聞いてもいい?」

「え?…ふふ、なーいしょ♡」

「…っ」


『なーいしょ』で、莉菜さんが首を傾げてこっちを見た。


(やられた)


なんて破壊力だ。

気の利いた台詞が、なんっ…にも出てこない。

今のこの莉菜さんを目の当たりにして、『こ〜いつぅ〜』とか言いながら おでこをツンと出来る人が もし居たら、俺は心底尊敬する。


いや、こ〜いつぅ は少しダサい。

恋人同士設定ならバリエーションも広がるんだけど。

例えばそうだな…


『内緒…? なら、お前が言うまで口付けもくっつくのもお預けだ。ちゃぁんと言えたらたっぷりご褒美やるよ』


とか?


『何その顔… 反則でしょ』

『こーら、大人を揶揄うんじゃない』


とか。


/ 304ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp