第6章 星降る夜に愛を誓う/後編
「ありがとう 佐助くん。貸切でプラネタリウム見てるみたいだった!」
「どういたしまして」
思う存分、星を堪能してから望遠鏡を佐助くんに返す。
二人並んで座ったまま、今度は肉眼で空を眺める。
この時代に来てから、夜はほとんど出歩かなくなった。
だからこうして夜空をじっくり見上げることもなくて…
今日は連れて来てもらえて良かったな。
佐助くんに感謝しないと…
佐助くん…
好きだなぁ……
「………」
無意識のうちに、星空から佐助くんへと目線が移る。
すると偶然にも佐助くんもこちらを見ていて、自然と目と目が合った。
「………」
「………」
ん?
気のせい、かな?
なんか
佐助くん、
顔、近……ーー
「莉菜さん…」
(え…?)
(佐助くん?)
佐助くんとの距離があと約10㎝というところにまで迫った時。