第4章 男子会・春日山城城下の大衆食堂に於いて
「はぁ… そうだったのかよ」
二人から説明を受け、やっと全ての点と点とが繋がった。
要はこうだ。
数ヶ月前…ーーー
謙信様が、佐助のちょっとした変化に気付いたらしい。
変化っつってもほんとに些細なもので、仕事に影響が出るほどのもんじゃ全く無かったみたいだが、
●理由をはっきり告げない単独行動が増えたこと
●時々ニヤニヤしたりボーっと考え事をしてること
●いつもより身だしなみに気を配り出したこと
等々…
で、その佐助の謎を解明すべく まずは謙信様本人が自ら動いたらしいが、相手(佐助)は今となっては一流の忍。
なかなか尻尾を掴めず、悩んだ末に信玄様に相談し…ーーー
結局は信玄様、謙信様、さらに双方が抱える忍集団まで動員して佐助の行動を探ってたってわけだ。
そして今日は、いつまでも煮え切らない佐助の尻を叩くために二人で示し合わせて芝居を……
……はっきり言ってやり過ぎだろ。