第9章 真夏の個人授業〜教え子の甘い誘惑〜/R18
「莉菜さん…!」
唇から離れ、今度は首筋へ吸い付いた。
(ちゅうっ)
「あ…!は、」
俺が吸い付くたびに、莉菜さんがピクンと反応する。
首筋…
すごくいい匂いがする。
フローラル系の香りだ。
「んっ」
「はぁ… はぁ…」
その匂いでまた、興奮が高まってきた。
勢いのまま右手で着物の襟元をグイと引っ張り、莉菜さんの左肩を露出させる。
「っ!」
「ごめん、大丈夫……?」
「う… うん…」
「綺麗な肌だな」
「そ、んんっ!」
莉菜さんをなるべく怖がらせないよう声をかけながら。
白い肩に一箇所、キスマークを付けた。
もう少し着物を下ろして胸に触れたい……
そう思い、手を動かしかけるが、
「…!!」
危惧していたことが起こってしまった………
誰か来る。
この気配は………
………
……
…
「…莉菜さん、ごめん」
「え…?」
「もうすぐ光秀さんが来る」
「みっ、ええ!?どうしよう」
乱してしまった着物の襟を合わせ、もう一度元のように整える。
「俺はひとまず天井裏に隠れるから… 君はとにかく普段どおりに話をして。いい?」
「わ、わかった」
よりによって、光秀さんとは。
一番誤魔化しが効かない、厄介なタイプだ。
上手くかわせるといいんだけど……
俺は莉菜さんの髪を手櫛でといて座布団へ座らせた後、
自分用の湯のみを隠し、衝立に干していた着物を取ると、天井裏に身を潜めた。