第8章 秘密の花園/後編
ー おまけ ー
記念すべき初デートを終えた次の日の早朝、
潜伏中の庵の前で筋トレをしていると、目の前に謙信様が現れた。
「あ。謙信様、おはようございます」
信玄様と二人で別の宿に泊まっている謙信様が、朝イチでわざわざ俺と幸村の庵に出向いてくるなんて…
一体何の用だろう?
不思議に思いつつも挨拶をすると…
「先日、野盗をひとりで片付けたらしいな」
開口一番にそう言われ、睨みつけられた。
「その情報はもしや」
「幸村に聞いた」
「幸村………」
まだ庵の中で寝ている幸村に対し、若干 心をザワつかせる。