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イケメン戦国【秘密の花園】

第7章 秘密の花園/前編




「ハァ、兄ちゃん面白ぇなぁ。笑わせてもらった礼にいいこと教えてやるよ。御名答だ。金を奪ったら、兄ちゃんを始末するつもりだった」

「やっぱり?」

「ああ。悪いがここを見つけられたからには そのまんま帰すわけに行かねぇ。誰かに喋られると仕事がやりにくくなるもんでな」

「仕事…… 例えばどんな仕事をしてるんですか?」

「ククッ、興味があるか?盗み、追い剥ぎ…色々やってきたが、今 一番力を入れてるのは人攫いだ。若くてベッピンな女を攫ってきて売り飛ばす」


!!


人攫い…

若くて…

ベッピン…


すぐに莉菜さんの顔が頭に浮かぶ。

莉菜さんが この男達に無理やり攫われて行くシーンが頭に………

…っ、駄目だ、そんな事はさせない。

遭遇したからには やっぱりここで食い止める。


「そう言うわけで諦めてくれ。どのみち この岩の中じゃ、兄ちゃんの逃げ場はねぇ」


頭領がそう言うと、後ろの子分達がニヤリと笑みを浮かべゆっくりと刀を抜く。

血で錆びついた、汚い刀だ…

今まで この刀を使って散々 弱い人を虐げてきたのか……


「そんな汚い刀で斬られたくないな」


相手に聞こえるように、わざと本音をこぼす。


「っ、何だとコラァ!調子に乗んな 小僧が!!」


俺の挑発に乗った頭領が怒鳴り声をあげる。


それが合図だったかのように後ろから子分が二人飛び出してきて、左右から斬りかかられた。



(ガキッ!ガキィン!!)



クナイを使って、二方向からの攻撃を難なく受け止める。


「いきなり二人掛かりは卑怯だろ」

「っ!テメェ、その妙な武器は……… まさか忍か…!?」

「うーん、惜しい。正確には忍者マスターだ」


ギリギリと、男二人と力比べをしながら頭領に返事をする。


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