第7章 ☆【ハリーポッター✕魔法使いの嫁】蝙蝠と石切蜂の馴れ初め
「オレのダイロッカンとやらがビビッてきたンだよ。“コイツこそが、我が主アンジェリカの番に相応しい”ってナ」
うんうん、と自分の発言に頷きながら右へ左へふらふらと揺れるヒューゴ。
それが本当なら彼の第六感に感謝すべきなんだろうか。
というか大切な主の伴侶選びが直感勝負だったのか。
もし万が一その勘が外れ、人違いだったらどうするつもりだったのか。
...当の私も彼女を“運命の人”だと感じ取ったからいいものの。
とりあえず上手いこと話をすり替えてくれたことにだけは感謝するとしよう。
これで私のプロポーズの一件、もとい押し掛け女房事件は暴露されずに済む。
どうせなら墓まで持って行って欲しい。
ホッと胸を撫で下ろし、アンジェリカにちらりと目をやった。
彼女はヨセフとアルシアにおやつをせっつかれ、キッチンへと姿を消す。
この様子だと、しばらくは戻ってこないだろう。
子供たちがおやつに釣られて宿題を忘れていると願いたいものだな。
親として、宿題を忘れろというのはおかしいが。
END