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【HQ】脳内妄想‐シンデレラ・単発‐【R18】

第1章 嫉妬はスパイス(縁下力/シンデレラ)


ゆっくりと重ねられた唇。
反応を伺うように、何度も角度を変えて、触れては離れる。
それだけで興奮して、徐々に息が乱れた。

酸素を取り入れようと開いた唇の隙間から、差し込まれた舌が、歯の列をなぞって私の舌を絡めとる。
頭の中に響く水の音が厭らしく聞こえた。

しつこいくらい長く口腔内を貪られて、呼吸が繋げなくなってくる。
それが苦しくて、胸を押した。

やっと離れた唇は濡れて鈍く光っている。
それが、笑うように形を変えたと思ったら、また口を塞がれて。
やり直すように、差し込まれた舌が暴れている。

何かが、おかしい。

私の息が荒れて、苦しがっているのに止めてくれない。
力さんは、こんなに強引な事をする人じゃ無かった筈だ。

「ん、ぅっ…んっ!」

とにかく、離して貰おうと必死で胸を押す。

「…嫌?」

離してくれても、吐息が掛かる程の近くで伺うような声がした。

嫌な訳じゃないけど、苦しい。
それを伝えたくても、酸素を取り入れようと呼吸をするのが精一杯。

そんな私を見て分かってくれたのか、緩い力で抱き締められる。

「ごめんな。キツかったら、止めるから。」

耳元で、優しく落ち着いた声で囁かれて。
拒否をする気は全く無いから首を振った。
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