第1章 嫉妬はスパイス(縁下力/シンデレラ)
勿論、質問に答えられる訳もなくて、黙っていても…。
「何?熱い夜を思い出しちったか?」
「そんなに縁下って激しいのか!人は見掛けによらねぇな。」
勝手な2人の想像で話は進んでいく。
「木兎さん、あんまりりこさんをイジっていたら、縁下が怒りますよ。あぁいう大人しい人が怒ると怖いと思いますけど、俺は知りませんから。」
「照島も、いい加減にするんだな。あまり、下品な話ばかりするなら追い出すぞ。」
そんな状態の酔っ払い2人を止めたのは、常識人の京治くんと澤村さん。
力さんより、まずこの2人の醸し出している空気が怖いです、ハイ。
流石の2人も、これには敵わなかったみたいで、姿勢を正した。
こんなやり取りをしている内に、力さんが来たようでインターフォンの音が聞こえる。
澤村さんが出迎えに行って、本格的に飲み会がスタートした。
先に飲んでた2人の間は辛くて、力さんの横に移動したかったけど。
「目の前でイチャイチャされっと腹立つから、お前はココ。力ちゃんも、いつも堪能してんだろーから、今日くらい地味子譲れ。」
照島さんは、それを許してはくれない。
「目の前でイチャつかれたくないなら、俺がそっちに行きます。猛獣の間にりこを置いておけませんから。」
自分の所の社長相手に、私の為に意見をしてくれる力さんが、格好良くみえた。