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【実況者】短編集【色々】

第2章 可愛い子ほど甘やかしたい/ky


「だッ、だだだだめだよまだお昼だよ子供たちがお外で元気に遊び回ってる時間帯だよ!?!?」
「時間なんて気にすることかよ〜」
「気にするよ!! あ、明るいと、……色々、恥ずかしい、でしょ」
「俺はその恥ずかしい夢子ちゃんを見たいんですけどねェ」
「もおお! ばかっ!! そ、そもそもっ、今日は家でゲームやろうって話だったでしょ、オススメの格闘ゲーム持って来てくれたんじゃないの?」
「んあー、そうだったっけー。ったく、仕方ねえなァ、俺は夢子とリアルいちゃいちゃ格闘(意味深)ゲームしたいのにナー」
「新ジャンル過ぎるよキヨくん……」

 しばらく不満そうにゲームの準備をしていたけど、途中でまた、何か閃いた顔をしたキヨくん。とても嫌な予感がします。

「よし、せっかくだから罰ゲーム有りにしようぜ。負けた方は勝った方のお願いを何でもひとつ聞くこと! 良いよな?」
「えぇっ!? む、むりだよ、私ぜったい勝てないよ、それキヨくんが持ち込んだゲームでしょ、すっごいやり込んでるでしょ、間違いなく強いよーやだー」
「大丈夫、大丈夫。夢子だってそこそこ格ゲー出来るだろ。さすがにハンデは付けてやるし、何戦か練習させてやっから」

 家に入って来たばかりの緊張はすっかり解れたみたいで、いつも通り彼のペースへ呑まれていく。

「……うう、少しは手加減してね?」
「っしゃー!! 本気出すわ」
「あれ、私の言葉通じてないのかな」

 いつだったか、とある鼻声──いえ華声さんが「キヨくんの周りの子達は皆コイツを甘やかし過ぎだよ!」って言っていた覚えがある。確かにそれもあるかもしれない。
 でも、今日は、ふたりきりだもん、たくさん甘やかしたって良い……よね?


 
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