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BLOODY LOSALIO

第5章 任務同行


「な、なに…?」
怒声がした方を見ると、探索部隊の白いマントを着た大柄な男が神田に突っかかっていた。
「もういっぺん言ってみやがれ!ああっ!!?」
(あれは…バズ?)
同じ探索部隊の仲間に止められるも、勢いを緩めないバズ。ただならぬ雰囲気を感じ、天音は彼らの元へ急いだ。
「うるせーな。メシ食ってる時に後ろでメソメソ死んだ奴らの追悼されてちゃ味がマズくなんだよ」
「テメェ…それが殉職した同志に言うセリフか!!俺たち探索部隊はエクソシストの下で命懸けでサポートしてやってるのに…それを…それを…っ!メシがマズくなるだと――――!!」
バズが拳を振り上げ神田を殴ろうとするが、神田は容易くそれを避け、逆に神田がバズの首を掴み片腕で持ち上げた。
「"サポートしてやってる"だ?違ゲーだろ。サポートしか"できねェ"んだろ。お前らはイノセンスに選ばれなかったハズレ者だ。死にたくなかったら――――」
「神田」
神田がさらに続けようとした時、天音が止めに入った。
「神薙…」
「たしかに貴方の言い分にも一理あるわ。…私だってイノセンスに"受け入れられなかった"うちのひとりだし。でも彼らにそれは言い過ぎよ」
「本当の事だろ。死ぬのがイヤなら出ていけよ。お前ひとり分の命くらい、いくらでも代わりはいる」
再度止めようと口を開きかけたが新たな声が止めに入った。
「ストップ」
声の主を見上げれば、そこには赤黒い手で神田がバズを掴みあげる手を掴み止める白髪少年の姿があった。
「アレン…」
「関係ないとこ悪いですけど、そういう言い方は無いと思いますよ」
「……放せよモヤシ」
(モヤ…っ!?)
「モヤシ」呼びに流石にカチンときたようだ。バズからイライラの矛先がアレンへと移った。
「アレンです。先刻神薙さんも呼んでたでしょ」
「はっ!1ヶ月で殉職(くたばら)なかったら覚えてやるよ。ここじゃパタパタ死んでくやつが多いからな。こいつらみたいに」
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