第20章 トリ
で
別室で何か、楽しそ~にやんややんややってる模様。俺と潤くんは大人しくお待ちモード。いい加減疲れてきちゃったな、これ。結構長いし…。
相「口紅もあったよね」
櫻「そこまでやんの!?」
大「ここまできたら。ちゃんとやろう!」
相「ちょっと、動かないでぇ?ズレちゃうからさぁ」
大「そうよぉ。キレイな顔が台無しよぉ?」
櫻「~~~~~っ」
なぜかノリノリのエセメイクさん達。しかも無駄にオネエ設定。
っても、そんな。所詮たいした技術ないから。素人の限界ってのはあるよね。でもさすがにあんまヒドかったら、相手役がかわいそうかなって。コメディになっちゃいそうだし…。
松「ふぁ~ぁ…。長ぇな」
二「ねぇ。寝そうだわマジで」
あんま期待しないで半分寝ながら待ってたら、程なくしてドアが開いた。あ、声はだいぶ前から止んでたね。特に…被害者の(笑)。
ガチャッ
大「できたっ」
相「見て見てー!お姫様っ♪」
大「ほら、入って入って」
櫻「引っ張んなって。裾が…」
お待ちかねのお姫様、ようやくご登じょ―――…
二・松「――――…」
できあがりを見て、思わず言葉を失ったのは…たぶん、たぶんね。元がいいからだよ。これは。技術うんぬんのせいじゃない。翔ちゃんがもともと女顔なんだわ、きっと。目ぇパッチリだし。あと…
やっぱ決め手は肩のラインかな?(笑)