第20章 トリ
相「まだですか~?」
大「こっちはいつでもオッケーだよ~」
どうも、やる気ないどころかマイナスな翔ちゃんに気を遣って、潤くんが折れた模様。
松「…わかった。じゃあさ。あえて『しない』で撮ってみる?」
櫻「え」
二「どういうこと?」
松「そんな嫌ならさ。こっちも何か…無理にするのも申し訳ないっていうか」
櫻「う…。い、嫌って言うか…。嫌ではあるんだけど、大前提として嫌なんだけど…でも、別にそういう、嫌ではなくて…」
相「なにブツブツ言ってんの」
大「結局どうすんの?」
松「芝居にしましょう。逆に、ホントはしてないけどどこまで見せられるか的な!それでいいっすか?」
櫻「…ハイ」
ここまで全面的に潤くんがリードするってのも珍しいね。
やるなら芝居だろうとは思ってたけど、案の定。で、内容はそんなに深い設定でもなく、よくある…眠り姫にキスして目覚める的な。
相・大「ふ~ん…」
すっげつまんなそう、この二人(笑)。
二「あ。それだったらさ。ヅラとか、ドレスっぽい小道具もあっちにあったと思うけど…」
相「!着せよう!」
大「着せようっ!」
櫻「えっ、ヤダよ!」
相「なんで!着てって。姫なんでしょっ?」
櫻「俺が姫役!?」
大「当たり前じゃん!」
当たり前なんだ(笑)。
櫻「や、いいって、まんまで!何でいきなりそんな――」
大「ダメだよ、せっかくだし!ちゃんとしないと!」
相「ねえ?雰囲気出ないじゃん、見てる方が!こっちが楽しめないから!」
櫻「ええええ~~~っ?」
えーっと。今回のは別に観客のためじゃないんだけど…。思いっきり本音言っちゃってんな。あ、翔ちゃん引きずられてった(笑)。