第2章 フーシャ村の出会い
(ほら、ね。言った通りでしょ。ガープさん。)
(うーーーむ。大丈夫かいな。こいつら、アヤにへんな気起こさんといいが・・・。)
こそこそと話し合う二人の横を、エースが通り過ぎた。
エースはアヤの前に立つと、じろっと見下ろした。
びくり、と怯んだアヤが、恐る恐るエースを見上げると、たちまちエースは顔を赤くした。
「どうも、エース、です。よろしく。」
だらりと腕を垂らしたぎこちないお辞儀をしたエースに、アヤは目を丸くした。
「な、なんだよ。」
ぶっきらぼうに言うエースに、申し訳なさそうにアヤは微笑んだ。
(悪い人じゃ、ない・・・。)
「エース、よろしくね。」
アヤは横で顔を赤くしているサボとエースの手を取ると、にっこり微笑んだ。
『う、うわあああああ!!!』
「きゃあ?!」
エースとサボが突然叫ぶので、アヤは慌てて手を離した。
そのまま二人の少年は酒場から飛び出して行ってしまった。
「ぷっ、あははははは!!!青春ね。」
「エースとサボ、肉食わねェのか~?」
いつの間にか用意された食事に手をつけ始めていたルフィが、不思議そうに首をかしげていた。