第2章 フーシャ村の出会い
「ガープさん・・・。」
そこには不安そうにガープを見上げる少女がいた。
アメジスト色の美しい瞳がきらきらとエース達を射抜くと、エースとサボは金縛りにあったかのように動けなくなった。
なぜなら、まるで絵本に出てくる妖精のように可愛らしい少女がそこにいたからだ。
『・・・・・・・・。』
顔を真っ赤にして動かないエースとサボの傍らで、ルフィがわぁっと走り出す。
「すげェ~~~~~~!!お姫様みてェだ~~~!!」
大興奮した様子で少女に駆け寄ると、ルフィはその瞳をまじまじ見つめたり、くんくん匂いを嗅いだりした。
「くぉらルフィ!!アヤが怯えとろうがっ!!!」
ガープが叱責する中アヤは少し後ずさったが、照れくさそうにルフィににっこり微笑んだ。
「私、アヤっていうの。この村でこれからお世話になります。」
「おれルフィってんだ!!アヤ!!かっわいいなぁ~~~!!おれ、アヤみたいな可愛い子初めて見たァ!!!」
はしゃいで飛び跳ねるルフィをよそに、エースとサボはぼーっとしながら二人を見つめていた。
ガープは呆れたように溜息をつくと、大きな声を張り上げた。
「二人とも挨拶せんかい!アヤは、これからこの村でやっかいになる。お前たちの妹みたいなもんだぞ!!」
『う・・・・。』
「ふふふ。ほら二人とも。アヤに挨拶しなきゃ。」
マキノがくすくすと笑うと、サボが不自然な歩き方でアヤに近づいた。
「お、俺、サボって言うんだ。よろしくな・・・アヤ。」
「よろしくね!サボ。」
アヤの笑顔はそれはそれはもう眩しくて、サボは顔を真っ赤にすると俯いた。