第7章 再会
サボが難しい顔で思考を巡らせていると、アヤが続けた。
「シャンクスだよ!昔フーシャ村に長くいたことがあって、お兄ちゃん的な存在なの!
エースのお墓もね、シャンクスが建ててくれたんだよ!」
「は・・・?シャンクスって、四皇の赤髪のシャンクスか?!」
うん。と嬉しそうに語るアヤ。
どうやらルフィが旅立つまでの数年の間、赤髪海賊団はフーシャ村の港を長く拠点にしていたらしい。
アヤはのほほんとしているが本当に油断がならない。出会った人を魅力する不思議な力でもあるんだろうか。
よりにもよって、四皇なんつー大物まで・・・。
「シャボンディ諸島で待ち合わせしてたんだけど、直前でこんなことになっちゃった。」
えへへ、と笑うアヤに、サボは はぁ~~~~ と長い溜息をついた。
次いつCP9に狙われるかもわからないアヤを一人で行動させる訳にはいかない。
「俺も行く。」
サボが言うと、アヤは目を丸くした。
「えっ!どういう事?サボもシャンクスの船に乗るの?!」
「それはできねェだろ。アヤを待ち合わせ場所まで送ったら、俺は墓まで別行動するよ。だから場所教えてくれ。」
本当はアヤを1人で海賊の船に乗せる事が心配でたまらなかったが、四皇の船ともなれば現地までアヤをしっかり守り切れるだろう。
「・・・ありがとう、嬉しい!場所はまだ私も知らないから、シャンクスと合流したら電々虫で伝えるね!」
そう言って無邪気に微笑んだアヤにサボは眩暈を覚えた。
ああくそ、めちゃくちゃ可愛い。やっぱり船まで乗り込んででも着いて行った方がいいだろうか。
海賊の野郎共に手なんか出されたらたまったもんじゃない。
って俺・・・昔以上に過保護になってんな・・・。
次から次へとアヤへの独占欲が湧き出て来るサボは、昔とは違うアヤへの気持ちに無意識に蓋をした。