第7章 再会
「う・・・・ん?」
目を開けると、真っ白な天井。
体を起こすと、私を覗き込んでいた女の子があんぐりと口を開けた。
大きな瞳がとってもかわいい。
「わっ!起きた!サボ君~~って、いない?!早っ!!」
サボ・・・・?懐かしい、名前。
刺された傷口には丁寧に包帯が巻かれていた。
痺れも痛みもかなり緩和されている。おそらく寝ている間に適切な治療を施してもらったのだろう。
「助けてくれて、ありがとうございます・・・。ここは?」
開いたままの病室のドアの前で何やらぶつぶつと文句を言っていた女の子は、私が声をかけると慌てて戻ってきた。
「ここはね、革命軍のアジトの一つだよ!シャボンディ諸島のどこかにありまーす!」
にっこりと女の子が笑う。どうやら私は革命軍に保護されたらしい。
「助けてくれて、ありがとう。あの子たちは、無事ですか?」
コアラは大きくうなずくとお辞儀をした。
「うん、アヤさんのおかげでね!今は夜だしみんな寝てるよ。明日会いに行ってあげて!
本当にありがとうございました!綺麗な上にとっても強いとかもう感激です!」
私の手をとってぶんぶん振り回す女の子。
あれ、どうして、私の名前を・・・?
アヤは小首を傾げながら聞いた。
「あの、どうして私の名前を?」
「え、だってサボ君の幼馴染なんだよね?つい今さっきまでサボ君もいたんだよ?
サボ君全然寝ないで丸二日アヤさんの傍にいたんだから!」
「サ・・ボ・・・?」
先ほど聞き流した名前は、気のせいではなかった。
聞きたい事はたくさんあったけれど、とにかく確かめたい。
アヤは泣き出しそうな顔でコアラに詰め寄った。
「サボ・・・どこにるんですか?!い、生きてるの?!」
コアラは優しく微笑むと、医務室の扉を指差した。
「ドアを出た突き当りがサボ君の部屋だよ。アヤさんが目を覚ました途端飛び出して行っちゃったの。
・・・照れくさくて逃げちゃったのかなぁ?」
「ありがとうございます!・・・えっと・・・!」
「コアラだよ!よろしくね。あと、歳近そうなのに敬語は嫌だなぁ~?」
「コアラ、ありがとう!また後でね!」
アヤはすぐさま足元にあったスリッパを履くと、医務室を飛び出した。