第2章 【つ】続きはベッドの上で★
「ちょっと待って、爆豪く」
言い終わるよりも先にみょうじは強引に唇を塞がれた。
新人ヒーローとして駆け出し中の爆豪と一般職を務めるみょうじ。二人の接点は数年前に遡る。住んでいる校区がたまたま近かっただけの二人は中学の三年間学舎を共にした。だが、同中だっただけで、二人が特別に仲が良かったわけでもなければ、険悪だったわけでもない。ただただ、同中出身というだけで、互いにとってそれ以下になる事はあっても、それ以上の関係になる筈は無かった。にも関わらず、今現在二人は肉体関係を持っている。
ヒーローという職業は常に命と隣り合わせ。ましてや人気ヒーローともなれば尚更だ。圧倒的な実力、雄英時代で築いた知名度、その二つが後押しし、デビュー当時から人柄にこそ賛否両論あるものの、爆豪のヒーローとしての人気は鰻登りだった。
そんな爆豪とみょうじが肉体関係を結ぶキッカケは今から約一年前に遡る。