第1章 【か】勝気な君へ☆
1週間後───教室
オタク君が、クマさんの現状をコッソリと教えてくれた。
緑谷
「八剣さんが選んだぬいぐるみ…かっちゃん、結構大事にしてるみたいだよ」
薙景
「ブフッ!」
風利
「本当⁉︎」
緑谷
「うん。うちの母が、かっちゃんのお母さんから聞いたんだって」
『勝己の部屋掃除しに入ったら、変わったぬいぐるみが飾ってあったの』
風利
「そっか…捨てられてなくて良かった」
そう言って、風利は嬉しそうに笑った。
にしても、あの爆豪君がね〜…律儀だから飾ってんのかな…それとも…
私は、チラッと爆豪君に目を向けた。
今日も今日とて不機嫌な爆豪君…その様子を見てみても、本当のところは分からない。
けどまぁ、風利は嬉しそうだし…理由までは聞かなくても良いかな。
薙景
「…………切島君のキーホルダーは、どうなったんだろ?」
──THE END.