第4章 ♡夢心地に恋ゴコロ
『僕は、逆に、その...そう、いう風に、陽葵さんを見てるのが伝わったら...その...逆に...絶対、嫌がられると思ったから......ずっと、必死に抑えてて...。
さっきだって、気にしてなかったんじゃなくて、パジャマを脱いでる陽葵さんの姿を見ちゃったら......絶対、自分を抑えるのが大変だから...わざと見ないように急いで洗面所に向かって......。
...まぁ、結局、戻ってきた時に何も着てなかったから見ちゃうんだけど...。
...はぁ...ほんと、いろんな意味で大変だったよね...。』
「え.........」
『でも、陽葵さんがそういうなら、
もう我慢なんてしてあげない。
僕だって男だし、そろそろいい加減限界だった。
.........手、出していいってことだよね?』
朝日のその言葉に、
いろいろな思いでぐちゃぐちゃになっていた陽葵の頭が一気にさめる。
「ちょ...ちょっと待ってっ...!」
『...なに?
まさか、今更やっぱりだめなんて言わないよね...?』
「そ、その...えっと...
そのまさか...なんですが......」
『えええっ!』
朝日の心底ガッカリした声が聞こえてくる。
『う、うそでしょ...。やっと、解禁されたと思ったのに......結局お預け......』
「ご、ごめんなさい...!そ、その...さっきのは...そ、ういうことをしていいって言いたかったわけじゃなくて......
朝日くんが私に対して、そういう気がないと思った結果、いろいろ嫌なことを思い出してしまって...つい、あんな風になってしまった...て、いうのを、伝えたかっただけで......」
その言葉に、朝日がぱちぱちと瞬きをする。
『......ん?じゃあ、僕がそうじゃないって伝えたら
陽葵さんも安心できるってことじゃないの?』
「そ、そうですよ...!
だから、言ってくれたじゃないですか...!」
『でも、言葉だけじゃ伝わらないこともあるよね?』
「え......え?」
『言葉だけなら、誰だって言えるもん。
...もちろん、僕のは全部本音だけど...。
でも、言葉“だけ”より、他にもあったほうが、陽葵さんも信用できるでしょ?』