第5章 ♡王子様のお姫様
「あ、あの...朝日くん...
あの...もう少しだけ......」
震える声で後ろから彼に話しかける。
するとまた、びくりと朝日の肩が揺れる。
『......な、なに...?』
「あ......その...もう少し...
もう少し、だけ...キス...してほしいです......」
『...っ...だ、だめだめっ!
僕、前みたいにまた止まんなくなっちゃう!』
「う......で、も...」
後ろから腕の裾をぎゅっとつかむと、
彼は大きな声を出しながら
こちらに振り返った。
『~~~っ!...ああああもうっ!!』
こちらを向くなり、
すぐに腕の中に閉じ込められる。
「...っ......」
『陽葵さん...僕と、するの...いやなんでしょ?
......だったら、お願いだから
そんな風に僕のこと煽んないで...!』
「あ、煽ってるつもりは......」
『煽ってるのっ!!
キスしたいって言い出した僕も悪いけど...。
でも、せっかく我慢しようと向こうむいたのに...。
陽葵さんのいじわる...!小悪魔!』
「なっ...だ、だってだって......
朝日くんのしてくれる、キ、キス...気持ちよくて...」
『うううう~......
ま、またそういうこと言う...!』
「え、あ...ご、ごめんなさい...?」
なにがだめなのか全く分かってなさそうな陽葵を見て、朝日は大きなため息をつくと
こちらをじっと見つめる。
『...............。
.........ねぇ...
...まだ、どーしてもだめなの?』
「え......きゃあ!」
朝日の手が、
するりとパジャマの中に入り込み
素肌を撫でる。
「ひゃ...あ、あっ...」
『......ほら、身体はこんなにびくびくして僕のこと欲しがってるのに......まだ、だめ...?』