第4章 ♡夢心地に恋ゴコロ
『陽葵さん!!』
「きゃ...!」
1人ぐるぐるとそんな思いに耐えていると
いきなり朝日の声が聞こえ、
陽葵は驚いて目を開ける。
「あ...ご、ごめ......」
『陽葵さん、大丈夫?!
上、パジャマ脱いだまま何も着ずにいて寒くなかった?
......目、つぶってたけど...もしかして眠いの?』
「え......」
朝日にそう言われ自身の体に目をやると
肌着姿のままで、陽葵は少し慌てた声で謝る。
「ごっ、ごめんなさい...!
お、お見苦しいものをお見せして...す、すぐに上着ますから...!」
『え?お、おみ...なにそれ、どういうこと?』
陽葵の言葉に、朝日の眉がぴくりと動く。
「あ、そ、その...こんな、えっと......
と、とにかく、ごめんなさい...。」
慌てて立ち上がろうとした陽葵の手を、
朝日が掴みそれを制する。
『お見苦しいってなに?
さっきも自分のことダメだとか、“なんて”とか、“こんな”とか......
陽葵さんはもっともっと自分に自信を持たないと。
こんなに可愛い人なんだよ。』
「そ、んな...そんなこと...」
『そんなこと、あるよ。
陽葵さん、自分のこと分かってなさすぎ。
僕の大好きな陽葵さんのこと、
たとえ陽葵さん自身でも悪く言っちゃやだよ。』
「...な、なんなんですかっ......!」
もとはといえば、朝日の行動から、
嫌な思い出を思い出して
1人辛い思いに耐えていたのに。
朝日が悪くないことはわかってはいるのだが、
辛い思いのなか、さらに追い討ちをかけられているような気がして、陽葵は初めて彼に声をあげた。